ベスト2023年3月号 巻頭言を掲載しました
成功への道を切り開こう
~肯定的な発想~
株式会社日本公法 代表取締役社長 麗澤大学名誉教授 元中国管区警察局長 元警察庁教養課長 元警察大学校教官教養部専門講師 大貫 啓行 |
どうも成功を引き込む人とそうでない人がいるようだ。その違いは何だろうかと考えてみた。
平均寿命といわれる年齢になり、ふと、実にいろいろな人と触れ合ってきたなと過ぎた懐かしい日々を思い出すことが多くなった。その中で、物事をこともなげに成功させる人とどうもうまくいかない人がいることに気づき、どう違いがあるのだろうと不思議な思いにさせられる。その違いはどこにあるのだろうか。
結論は、いつでもどうやら何事も“気持ちの持ち方”が決め手になっている。心の在り方が大切だということに行き着くのだ。
55年以上の警察との関わりの中で、実に多くの合否に接し、思うのは、自分が合格している姿を思い描いている人が合格しているのは間違いない。逆に、今年も落ちたらどうしよう、しんどいな、というのでは気が滅入る。いい結果もついてこない。まずは、昇任試験に合格して喜んでいる自分の姿を思い描くことが大切だ。今はその為に頑張っているのだと常に言い聞かせるのだ。合格した姿だけを思い描き、その思いを強くすることだ。
個人的に最近経験した病気療養でも同じ。治って喜んでいる姿を心に描けている人は、頑張りにも力が入るというものだ。つらい闘病にも前向きに立ち向かえる。つらい闘病生活でも、一層悪くなる明日を思い描いては滅入る。たとえ細い道であっても、自分のたどるのはその道だと強く念じたい。そうすることで頑張りも効くというもの。気持ちの持ち方次第で病気に対する免疫力も湧くように感じる。ここ7年ほど入退院を繰り返した中で痛感した。
自分の力に対して、肯定的な人は否定的な人より成功する。自分の将来の姿をどう思い描いているのか、その違いは大きい。これは醸し出す雰囲気にも表れる。オーラといってもいい。オーラを発している人の周りには同様にオーラを発している人が寄っている。受かる人は受かる人と身近にいる。類は友を呼ぶとはよく言ったものだ。
人間、万事、心が元ということだ。昔から病は気からというではないか。
ベテラン刑事から、俺が絶対ホシを挙げるという想いの強さが頑張りの根源だと聞いたことを思い出す。肯定的な自分の明日の姿を思い描けるかどうかが勝負。そういう人に運もついてくるようだ。
明日の自分の姿をいかに肯定的に描けるか。全てはそこに始まるのだ。今年合格して張り切っている自分の明日の姿を強く思い描いてもらいたい。そうしたあなたの夢は叶うのだ。今年こそ皆さんの夢の叶うことを祈っている。